日本共産党帯広市議団は、「おびひろ民報」3月議会報告特集号を発行しました。表面では日本共産党の稲葉典昭市議の代表質問と、杉野智美市議、播磨和宏市議の一般質問を掲載、裏面では平成29年度予算審査特別委員会での審査項目について掲載しています。
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~表面より~
3月8日、稲葉典昭市議は代表質問に立ちました。
地域の資源を地域で回す地域循環型経済に
安倍首相は「アベノミクスで経済の好循環」と言いますが、超富裕層が35%増加する一方、貯蓄0世帯が全世帯の3割になるなど、格差と貧困が拡大しています。
帯広でも生活保護世帯、就学援助利用者が約2倍。非正規雇用は45%、年収300万円以下が9%増え45%、中間層が8%も減少し、給与所得総額も400億円も減少。格差と貧困の拡大が市民生活を圧迫し地域経済の縮小につながっています。
農業と食、環境とエネルギーは、十勝に豊富に存在する資源で、その産業化が地域の発展と雇用の確保につながります。地域産業や市民生活への壊滅的影響が心配される日米FTAについて市長は「甚大な影響が懸念される。関係団体と連携を密にした対応が必要」と答弁。「食と農とエネルギーの自給社会。地域の主体が地域の発展に資する仕組みを」と求めました。
稲葉市議は、「非正規雇用率の高い地域ほど子どもの貧困率が高い」と調査結果を示しながら「人口対策の鍵は若者が結婚し子育て出来る雇用の確保。正規雇用が当たり前の雇用対策を」と求めました。さらに子どもの貧困実態調査の一環として行われた「一人親家庭等実態調査について、専門家の力も借りて分析し、具体的対策を」と求めました。
就学援助~PTA会費・生徒会費の支給開始へ
児童・生徒の貧困対策で不可欠なのは就学援助。帯広で未実施の生徒会費、PTA会費が来年度から支給されることを評価しながら、「入学準備金の支給を入学前に」と求めたところ「重要であり支給方法などさらに検討」と答弁。また入学準備金の支給額について「国の基準が倍近くに増額され、市の実施は」と質したところ「5月の正式な通知を受けて対応したい」と答弁がありました。
高すぎる健康保険料の引下げや介護保険制度の新総合事業の市民本位の実施を求めました。
「教育は日本国憲法がめざす社会実現のために」
杉野市議は「安倍政権がめざす『強い国・日本』は、世界でもっとも企業が活躍しやすい国を実現するために、大企業が求める人材育成と海外で戦争するための人材育成をめざすものに他ならない」と述べ市の見解を求めました。
教育長は「教育基本法施行70年を迎え社会は大きく変容しているが、日本国憲法のめざす社会を実現するという教育が目指す基本的な考え方は変わらない」と答えました。
障害のある子どもの発達保障を
2007年にスタートした「特別支援教育」は、だれもが差別なく発達が保障される教育のあり方を示しましたが、補助員は小学校で1校あたり2・6人、中学校では1・6人と対策が遅れています。
杉野市議は小学校教員の実践を紹介し、「手が足りないと多くの教師が訴えている。支援教育補助員の増加が必要」と市の早急な対応を求めました。
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市民の健康推進対策を
「けんこう帯広21」での糖尿病やがん対策の指標について、播磨市議は「目標とかい離の大きいものはさらに踏み込んだ対応が必要では」と質問。市は「29年度の中間評価の結果を踏まえ、効果的な事業のあり方を検討していく」と答弁しました。
認知症、介護予防対策
認知症予防では「生活習慣病予防が認知症予防につながるデータもある。より多くの人が取組む仕組みが必要では」と質問し、市も脳血管性認知症の予防の考えを認識し「それぞれのつながりの普及啓発、市民が自分に合った方法で取組む仕組みづくりが必要」と答弁しました。
介護予防自主サークルは「講師の派遣などだけではなく、会場費軽減などの支援も必要では」との質問に対し、「『地域で集える場』の支援として行政が負担する方法もあるが、市の施設以外の活用の場所の把握を進め、情報提供を進める」と答弁しました。