自治体は公共サービスの提供から管理に

2016年8月14日日曜日

事務所だより

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第58回自治体学校in神戸 その2

みんなが先生 みんなが生徒


 「第58回自治体学校in神戸」2日目は、神戸外国語大学を会場に15の分科会・講座が開かれ、播磨市議は「分科会 公務の非正規化は住民サービスに何をもたらすのか」に参加しました。


非正規拡大の原点とは


 はじめに黒田兼一・明治大学経営学部教授からの基調講演があり、「今の非正規拡大は1989年のベルリンの壁崩壊を起因とした新自由主義の拡大にあり、『競争第一』の考えが広まった」「銀行業務の統合により株価を上げることが至上命題となり、市場原理主義では格差拡大から弱者拡大社会になっているともいえる」「すべては市場原理のためにコストと効率性重視になり、人事労務の柔軟性が広がっている。特に数量、財務面では非正規やアウトソーシング(指定管理等)がさらに増加している」などと話しました。

参加者から多くの発言


 講演後、3名からの報告と、「指定管理」にかかわる話として角田英昭さんから、先日の相模原市の事件にも関する話がありました。

 その中では「あの施設は県立だが指定管理運営だった。公共施設の指定管理に業務委託だけではなく管理責任まで問うとすると、どこまで委ねていいのか。9年間で6千件を超える指定取り消し、その後半数以上の施設で休廃業や民間貸与となり、サービスの低下や切り捨てが発生」「自治体は正規職員採用を要請しても、結局ワーキングプアを大量に作ってしまっている」などと話し、参加者からも指定管理について議会での扱い方や、指定更新に関して今まで働いていた人の雇用の問題など、多くの意見や質問がかわされました。

 財政難の言葉の下、経費削減の一つとして公務員の人件費削減も進められてきました。公務労働が非正規化されることによるサービス低下と、不利益の認識が必要です。

 また自治体として「公契約条例」を作る必要性と、その中に指定管理契約も含める流れの中で、しっかりと雇用を守る条文を記させることがこれから重要となります。

 まとめの中では「指定管理は住民の命や、人づくりにかかわる施設(体育館や図書館など)ではすべきではない。ただし全てがダメではなく、管理者の専門性と合致すればよりよくなる場合もあるので、選定と管理が大切」との話もありました。

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