「安保法案に反対する意見書」は否決
帯広市議会定例会最終日
23日に開かれた6月定例会の最終日は、議案審査特別委員会にて審議された15の議案、9の報告についての採決と、7つの意見書、2つの陳情についての採決が行われ、閉会しました。
今国会での成立にこだわらない徹底審議を
採決されたもののうち、21名の弁護士から提出され、総務委員会に付託されていた『「安全保障法制改定法案に反対する意見書」採択について』の陳情は、委員会では起立少数により不採択すべき、との報告があり、その後の討論で日本共産党帯広市議団を代表して稲葉市議による賛成討論が行われました。
その討論の中では「自衛隊がこれまで戦闘地域とされた場所にまで行って、弾薬の補給、武器輸送など後方支援と言う名の軍事支援を行うようになり、日本が殺し、殺される道に入る危険が飛躍的に高まる。帯広の若い自衛隊員のリスクが飛躍的に高まる。憲法違反、立憲主義に反する法案は、廃止すべき」と求めましたが、起立少数により本会議でも不採択となりました。
一方、「今国会の成立にこだわることなく、安全保障関連法案を徹底審議し、国民に対して十分な説明を行う」よう求めた、「安全保障法案の徹底審議と国民への十分な説明を求める意見書」は全会一致で可決しました。
教科書採択は議会が意見をあげるものではない
また、建設文教委員会に付託されたもう一つの陳情、『日本を愛する心を育む「中学校歴史教科書」の採択について』は、委員会では賛否同数、委員長判断にて不採択すべき、との報告があり、反対討論には市議団を代表して杉野議員が立ちました。
その中で「教科書採択は専門家による調査研究の上、教育委員会に委ねられた役割。そこに議会として、採択の判断に関して意見を述べる立場にはない」「政府の公式見解にも沿い、検定に合格したものであり、歴史を歪曲するものではない」と討論を行い、起立少数により不採択となりました。
次の定例会は9月下旬開会予定です。その間も、各委員会は行われますので、傍聴にぜひ足を運んでいただければと思います。