くらしの現場で国民主権をまもろう

2018年8月26日日曜日

事務所だより 自治体学校

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第60回自治体学校in福岡 3日目

ー国民主権と「地方自治」を実現するためにたたかい続けることー


 第60回自治体学校in福岡3日目は、馬奈木昭雄弁護士が特別講演を行いました。

被害からの回復と地域の再生を図る


 馬奈木弁護士は1969年に弁護士登録をして以来、水俣病第一次訴訟や筑豊じん肺訴訟、よみがえれ!有明訴訟などに関わり、地域住民とともに国民主権を守るためにたたかってきました。

 また、長年のたたかいによる経験から、今の国の考えや方針をわかりやすく話しました。

 例えば「安倍首相の言う法治国家は『法をもって国を治める』だが、本当は『国民が法をもって権力を監視する』こと」と話しました。

権利を守り、継いでいくこと


 馬奈木さんは「権利」の考え方も、国は「法律で国が作って国民に与えたもの」と考えていると指摘しました。

 権利とは「一定の範囲を実効支配するもので、国際的には実効支配しているほうが先」と話し、この権利のありかは憲法に記載されていると話しました。

 そして国民は、憲法に記されている通り「多年にわたり勝ち取った権利を、不断の努力で維持しなければならない」「国民は次の世代に対して勝ち取った権利を、失わずに渡していく義務がある」と述べました。

川辺川ダム計画断念までの運動に学ぶ


 熊本県の川辺川ダムは、住民と県をあげた議論の末、国の計画を断念させました。

 これは、水俣病の患者認定協議で何度も行われた和解協議で築かれた、住民と県職員の信頼関係が、9回にも及ぶ徹底討論を実現させ、断念へとつながったもの、と紹介されました。

 この事例でも明らかとなったのは、国は裁判で確定判決が出たとしても、決して従わないこと。更に、行政判断と司法判断とは違うと開き直ることに注意すべきとのことでした。

 最後に馬奈木さんは、「勝つまでたたかう」ことが大切といい、「勝つまでとは、もう二度と被害が起きなくなったとき」と話しました。

 国や行政が言う「解決」は被害者が黙ることであり、黙るのではく抜本的な解決がされるまで全力を尽くすことを呼びかけました。

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